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『昭和の楽園』は令和でも楽園になるのか?
一般人が思い浮かべる大田区のイメージというと羽田空港だろうか。 それでも、空港利用者が蒲田や平和島で降りることはないだろう。 ベイエリアと呼ぶには港区と比較にもならず、若者が集まるオシャレな商業施設もない大田区は、 23区でも至って地味な存在。交通面でも、鉄道は路線数こそ多いが東海道線には駅がない。 南北を走る国道1号、第一京浜、東西に延びる環七、環八も区内はスルーするだけで、 「どこかへ行く途中に気づかずに通過しているところ」といった印象もある。 ただ、それはヨソ者の大田区へのイメージといってもいい。 裏を返せば、ヨソ者があまり入ってこなかった大田区は、地元密着型の街として発展してきたのだ。 高級住宅街もあれば下町の雰囲気を残す庶民的なエリア、小さな町工場に大きな工業地帯もあるように、 個性的な街並みが広がり、それぞれでその街に合った独自の生活スタイルが確立されている。 だが今、そんな大田区が秘かに注目され、住居を求める人が増え続けているのだ。 自分の住む街の評価はどうなっているのか。 新旧住民にかかわらず、大田区の住み心地の現状と実態を本書で知っていただこう。